日本に帰らず子供と2人でフィリピンに残ることを決めた理由。前編

日本に帰らず子供と2人でフィリピンに残ることを決めた理由。前編

ママぴよインタビュー第3回目は、フィリピンのセブ島に住んでいる原田豊子さんです。今年7年目になるセブ島生活で、セブ島の幼稚園・学校事情や、日本に帰国しない理由をじっくりとインタビューさせていただきました!1時間を超えるロングインタビューとなったので、2回に渡ってお届けいたします。

前半では主に現地の幼稚園小学校情報、後半ではフィリピンに残っている理由がメインになっています。後半の息子への想いは、子を持つお母さんには特にグッとくるものがあると思います。

原田豊子さん 専業主婦 息子マナブ君6歳

フィリピンのセブ島に住んでもうすぐ7年目

 

———— いつもセブ生活や育児の先輩としてお世話になっています!今日は改めて色々聞かせていただきますね。まずは、家族構成やセブ島に来たきっかけについて教えてください。

原田:旦那の海外赴任がきっかけで2012年に家族3人でセブ島に来ました。その時子供が生後6カ月。今は6歳になり、小学校1年生です。ちょうどセブ島滞在丸6年になります。

 

———— 息子のマナブ君はセブでは2つの幼稚園に行ったんですよね?セブの幼稚園はどんな感じでしたか?

原田:小学校に入る前に、2つの幼稚園に行きました。最初はダイナミックエデュケーションというところで、幼稚園というよりは3歳ぐらいまでの年齢の小さい子が行くような感じの所です。

そこは1回3時間の週3回で、ローカル幼稚園※1に入るための経験を積んだり、英語を勉強するために通うところでした。午前中は赤ちゃんクラスがあって、午後が2、3歳の子というスケジュールです。あれは幼稚園て言うのかな?今でもちょっとよくわからないです(笑) ※1 地元の幼稚園

 

———— まだまだ日本人向けの現地情報が少ない中、どうやって見つけたんですか?

原田:最初はインターネットで見つけて、日本人の方が紹介していたので見学に行ったんです。全部で3校か4校ぐらい見学しましたが、住んでいるところがセブシティの中心から離れていて自然が溢れている場所なので、そこの幼稚園の近代的な遊具が息子には魅力的だったようです。

 

家の周りでいつも泥んこになった遊んでいるから、ジップラインとかクライミングができる設備があるところに惹かれたみたいです。ジムタイム(Gym Time)になるとみんなで遊ぶのですが、それがやりたくて、『こっちがいい!』と本人が決めました。2歳半から3歳半ぐらいの1年間は通っていましたね。

モンテッソーリ教育の幼稚園・小学校に入学

———— その後にモンテッソーリ系のローカル幼稚園に入園ですか?

原田:そうです!選択肢として2つの幼稚園があったのですが、ひとつの幼稚園はビザの関係でダメと軽くあしらわれてしまったので、年中年長の2年間はモンテッソーリの幼稚園に通いました。そのままそこの小学校に入学して今に至ります。

 

インターナショナルスクールではなくてローカル幼稚園なので、ずっと日本人は一人だったのですが、小学校に入った今年から日本人とのハーフの女の子が1人入ってきましたね。 ですがハーフなので英語堪能。今でも生粋の日本人は息子だけです。

モンテッソーリ幼稚園に入学

———— そういえば、モンテッソーリって縦割りのクラスなんですよね?

原田:はい。日本で言う小学校1年生から3年生までが同じクラス、4年生から6年生までが同じクラスですね。ひとクラス25人から30人くらいで、それが各10クラスぐらいありますね。やはりフィリピンは子供が多いです。

授業自体は分かれてやるものもあるし、学年をまたいで一緒にやるものもあります。ズンバ※2、ミュージック、アート、体育とかそういうカリキュラムの時は一緒にやって、算数とかお勉強系は学年ごとに分かれてやっていると思います。※2 フィリピンで人気の激しめのダンス

 

———— それがモンテッソーリのやり方なんですね。スケジュールやカリキュラムはどんな感じですか?

原田:スケジュールは朝8時半から始まり、スナックタイムとランチタイムを挟んで15時半で終わり。金曜日だけは14時半に終わります。

リーディングとかライティングもやるんですが、そんなにはやってないみたいです。ほとんど体育みたいな感じです(笑) そして、こっちの体育は日本と違ってズンバを踊ったり、基本ダンス系のクラスが多いです。子供が自分で選ぶみたいですが、うちの子供は『僕ダンスを選んだよ』と言っていましたね。

幼稚園の頃は先生がどんなカリキュラムをやっているか保護者に実演などをして教えてくれていましたが、小学校だと今のところそういったものはないですね。幼稚園だと年に一度保護者見学の日があったので、小学校でもあれば確認してみたいです。

日本とは違う勉強の教え方

———— 小学校はもう科目がすごい増えていると聞きましたがどうでしょうか?

原田:そうなんです!パブリックスクール(普通の公立の小学校)だったらグレード3グレード6でやるようなことも始まってます。もう教科が7科目ぐらいあって、タガログ語もあるしEnglishもあります。Englishは日本でいう国語なのでこっちだと普通にランゲージという授業です。後はmath(算数)、History(歴史)、Science(科学)もあります。HistoryとScienceに関してはパブリックスクールの場合は、この学年だとまだ始まらないんです。

 

———— じゃあお勉強も結構しっかりやってるんですね。モンテッソーリってどうしてもお仕事系※3っていうイメージがあるんですけど、でもやっぱり学校によってカラーが違うんですね。

原田:うーん、確かに、もうタガログ語※4の授業なんかも始まってますからね。1年生ぐらいだとまだ自分の名前を言うぐらいですけど。ただ、息子はサマースクールに入っていたのもあって、もう数も数えられるし、曜日も言えるし簡単な挨拶もできます。でも、授業として一番多いのは やはりEnglishとMathですね。※3 独特のモンテッソーリ教具を使った活動を指す ※4 英語と同じくフィリピンで公用語とされている言語

あと、そういえばプランテーション・ガーデニングっていう授業があります。 なんだろう……。日本だと理科になるのかな。サイエンスはあるんですけどそっちは地球とか宇宙とか科学的な要素が強いものです。それとは違ってプランテーションっていう科目が別にあってお花の絵を書いたり、ワーム(虫)がどうのこうのとかを学習しています。

 

———— 日本だったら国語算数理科社会ですよね?後は図工とか音楽とか。

原田:音楽もあります!週に1回。あとアートもP.E(体育)も。社会もありますが、メインはヒストリーです。そのヒストリーも、日本のように大昔のことをやるんではなくて、自分のヒストリーから始まって自分の昔、ようするに自分が生まれた時から今日までのことをやっています。最初は、それってヒストリーなの?って疑問だったのですが、時間が戻っていくっていう事、時計が戻るっていうような概念から勉強しているんですね。

 

———— なるほど~。そうですね、いきなり縄文時代とか大昔のことをやられても全然わかんないですよね(笑)

原田:はい(笑) 今、この瞬間がこの時計で、何年前が~~ってそういう概念から教えているみたいです。

 

———— そういうのって、うち(チビぴよ3歳)はまだわかってないですね。、YesterdayとかTomorrowとか、何となく前の事っていうのはわかってはいるけど、細かいところはまだわかってないですね。

原田:そのあたりを、学校でやっているからかなんとなく解ってるのかなっていう感じはします。でも、幼稚園の時にすでに何となくはわかってたのかな?ある時急に、大陸が生まれたときの話をしたことがあって。幼稚園で地球がどうやって生まれたのかっていうビデオを見たりしていたのでその影響ですね。

オレオで月の満ち欠け

———— そういえば幼稚園の時に、オレオを使って月の満ち欠けをやったとかいってましたね!

原田:そうそう!おいしかったとかいう感想でしたけど(笑)
だから水金地火木土天海冥とかは幼稚園の時に言えてましたね。あとは工作で地球を作って持って帰ってきたこともあります。粘土で、真ん中が赤くてマグマになっていて、その上に茶色で、ブルーで、最後はグリーンで、真ん中を割ったら中が見えるよって。割らないで!って言ってたけど(笑)

 

———— そんなこともやるんですね。面白い。こっち(フィリピン)は割とアカデミックで勉強熱心な学校も多いですからね。モンテッソーリというのもあって、パブリックとも全然違いますね。

原田:パブリックはタガログ語の授業も、もっと少ないみたいですね。レッスン数自体も少ないみたいだし。1クラスの人数はもっと多いらしいです。うちは始まりがすでにモンテッソーリ系だったので、全てが色々違うと思います。

最初はゼロ。マナブ君の英語力

———— 英語は、普通に問題なく生活出来ていますか?

原田:今は私より達者になってます(笑) だけど、最初にいた幼稚園の時は本当にゼロ。まったくわからない。先生が言っていることもほとんど分からなくて、先生が『日本語でこれはなんていうの?』『”sit down”はなんていうの?』っていちいち私に聞いてきて、カタコトで『マナブ~スワッテ~』とか『マナブ~アソボ~』とか全部いちいちやってくれていました。

それをしてくれないと本当に何もわからないくらいだったので。入園の時に、それでもいいかって言ったらいいよって言われたのでお願いしました。それが2歳半の時でしたね。

それからとりあえず先生の言ってることが理解できるぐらいにはなって、そこからモンテッソーリに行ったけど、そこでも最初は先生の言ってることが全然わからなかった(笑)

友達や先生と過ごす中でグングン英語を吸収

お友達とマナブ君

1年間やってても、新しい幼稚園の先生の言葉が早かったりで。周りのフィリピン人の子供も英語がメインの子が多くレベルが高かったんですね。一応入園の時に、数字を言ったり、名前を書いたりは出来ていて受かったのですが……。そんな感じで最初はすごく無口な子でした。

それでも同年代の男の子と遊ぶのがすごく楽しかったみたいで、友達からどんどん吸収していきました。先生が言っていることも、”先生がこう言ったらみんながこうしてるからこうなんだな”って周りを見ながら覚えていったんだと思います。

入園から半年もたたずに数カ月後のある時、パジャマナイトっていうイベントがあって、みんなでパジャマ着て遊ぶんですけど、うわ~~!!って騒いでる時に、すっごい英語喋っててびっくりしました。

友達との会話は全然問題ないぐらいになっていました。

日本に一時帰国した時も、逆に日本で英語を使っちゃうような感じですね。私との会話もルー大柴みたいになっちゃいます。単語が英語になる。でも、私は絶対彼には英語を使わないようにしているので家では日本語です。
でも学校では英語だし、日本人ハーフの女の子と遊ぶ時も子供同士の会話は英語ですね。

バイリンガルにとっての問題、日本語力のキープ

あいうえおの学習

———— 使い分けが出来てるんですね。日本語と英語の違いもわかってて。

原田:そう、それで、一応あれは私が教えたわけじゃないんだけど、しまじろうのおかげかな。あいうえおとかは書けるようになってて、そろそろ自分の名前だけでも漢字で書けるぐらいにはしようかなと思っています。

 

———— そうですね。小学校にあがったここからは特に、日本人がいないエリアに住んでいる人は日本語のキープが大変っていいますからね。日本語の会話は家でしていても、読み書きが課題ですね。

原田:今教えたらいいのか。今はタガログ語とかもいっぱい覚えることがあるから悩みますね。

 

———— 日本でも、小学校1年生でひらがな学習が始まりますよね。あ、漢字もやるか。

原田:焦って1年生で覚える漢字を1年生のうちにってしなくてもいいから、ちょっとずつやろうかなって考えてます。そのうち日本語も英語も、本が読めるようになってくれればいいかなという感じです。今急いだらタガログ語も頭に入らないだろうし。そこは私は教えられなので。チューター(家庭教師)を雇ったりしようかなとかも考えてますね。一回200ペソぐらいで安いので。

日本の学校とフィリピンの学校の違い

学校のお友達と

———— こっちにいての日本との違いはどんなところですか?いいところと悪いところ。学校面でも生活面でも。

原田:うーん、全てが違うけど(笑) 学校面で行ったら、日本は教科書とかなんでも学校で用意してくれますよね。給食とかもお金を払えばいい感じだけど、フィリピンは、鉛筆1本でも指定してくるのに全部自分で用意しなくちゃいけないです。

スナックタイムのおやつも、ランチも自分たちで持っていきます。学校でお菓子売ってるのにジャンクフードはダメです(笑)

あとは、治安ですね。どうしても日本に比べると安全度は下がります。小学生でも送り迎えはしますね。だからなかなか日本でいうワーママさんのようにお母さんが働くっていうのは難しいと思います。そこが大きな違いかな。

 

ーーーー後半へ続きますーーーー